私と猫(随筆)

私と猫(うちの子自慢)

初めに神は猫を創造した。次に神は光と闇を造り、それを昼と夜に分けた。地には草を、海には魚を、空には鳥を創造した。最後に神は、猫のうんうんの世話と給餌をするのに奴隷が必要と考え、人間を創造した。それだけでは気の毒と考えた神は、見返りとして人間に猫の癒しをお与えになった。(創世記)

私が愛猫チャン太と出会ったのは、忘れもしない独ワールドカップの年、すなわち2006年5月であった。当時大学を留年し、小学校在学期間に匹敵する6年目(-最終的に私は立命館大学を7年かかって卒業することになる)を迎えて、大阪府北河内で腐っていた私の、自宅すぐ脇に捨てられていた猫こそ彼であった。獣医の見立てでは、生後2週間程度。場所から類推して飼い主が捨てたものであろう。まだ目も開いていないのであった。

私は獣医の指示通り、3時間おきにミルクを与え、肛門に濡れた脱脂綿をあてがい排泄を促す―24時間態勢である。そんな母親代わりの甲斐があってか、チャン太はすくすくと大きくなり、いや大きくなりすぎたのである。生後半年位で一丁前に発情した彼は、昼夜を問わず劣情を催すのである。その鳴き声に眠れないのである。ついに去勢手術を施したのであったが、性欲が無くなった代わりに食欲が加速度的に増大し、2018年現在、チャン太の体重は7.2Kgと、通常の猫の3倍に比するまでの巨漢となったのである。

チャン太と出会ってから、全てがチャン太優先の生活になった。餌は最高級のものを与えた。水は常に新鮮に。取材等で出張の場合は、市内のペットシッターに委託する。何よりも代えがたい私の子で有り分身に等しい。猫を12年飼って分かったことがある。猫は狡猾にも人間を利用して最も快適なる居宅の最重要スペースを占領する為に、計画的可愛さを人間に披露して憚らない。つまり彼らは計算して、人間をタダで使役し、無料の餌と水を失敬し、トイレの世話をさせ、滞りなく冷暖房を整備させる大天才である。人間よりも上位に位置する、生物界のヒエラルキー最上位に位置するのが猫である。

私が常日頃猫、猫、猫と猫の話ばかり言っているので、猫に関する著作1作のほか、我がチャン太はその美貌を雑誌等に紹介されるまでに至った。このページではその一部を読者諸兄らに自信を持って開陳するものである。

 

 

 

 

 

 

 

 

(2016年4月発売の拙著『ヒトラーはなぜ猫が嫌いだったのか』(コアマガジン)。本書の帯にはチャン太が使われている)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(FLASH 2018年8月14日号に掲載されたチャン太のグラビア1P)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・ダヴィンチニュースの著者インタビュー時に撮影(自宅1Fにて)。他、2016年5月東京新聞掲載など。


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